読むこと、見ること。

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ジャック・リヴェット 美しき諍い女

ジャック・リヴェット  美しき諍い女  1991年

 

エマニュエル・ベアールが美しい。見たのは2回目。6年くらい前に見ただろうか。フランスの初夏のみずみずしさが映像に溢れる。その光景と対照的に画家の作業場での暗さが何かもの怪しさを物語っている。

 

画家の固執的な願望がモデルを「モノ」扱いする。ただ徐々に二人の関係性(画家とモデル)が変化していく。老いた画家が若い女を通して創作を再開することが可能になる。その関係は一概に性的な関係とは呼び難く、「男性的」な暴力が直接振るわれることはない。ただ老人の創作活動とモノと化した女モデルの関係が何か脆い怪しさを感じることができる。

 

※mubiで見たのだが、昨日が公開可能な最終日で、もう一度見たいと思ったがそれはできそうにない。