2020-04-03 溝口健二 お遊さま 溝口健二 お遊さま 1951年 映像が美しい。日本の様式の映像が流れていく。それだけで見ていられる。上品な言葉遣い。 犠牲の精神が強調される。日本人の精神性にとって、他者への遠慮、謙遜、犠牲が美と結びついてとらえられていると思う。妹はこれから過ごすだろう幸福の生活の前に死ぬ。姉は赤ん坊を受け取り、すべてを悟る時に詩的な言葉を並べる。 犠牲、死、美 これらが日本人の精神なのだと再認識させられた。 それを批判することは容易だろう。ただ私はそこに美しさと故郷の在り処を感じた。