2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧
濱口竜介 天国はまだ遠い 2016年 何が現実なのか、戸惑ってしまう映画だった。幽霊が雄三にのりうつるとき、それはふりなのではないか。いや、あの女子高生は、幽霊でそばで横になっているからのりうつっているのではないか。映像通りなら、のりうつっている…
溝口健二 雨月物語 1953年 男の欲望の抑えきれなさやそれに被害を受ける女。 見ている側として、女と出会った後の世界観はすでに、その幸福がつかの間であることがわかってしまう。 ぼんやりとした温泉の湯気、湖の映像の不確かさが幸福が現実ではないことを…
溝口健二 お遊さま 1951年 映像が美しい。日本の様式の映像が流れていく。それだけで見ていられる。上品な言葉遣い。 犠牲の精神が強調される。日本人の精神性にとって、他者への遠慮、謙遜、犠牲が美と結びついてとらえられていると思う。妹はこれから過ご…